スイス人と結婚する際の手続き1
どんな手続きをするにもややこしく、時間がかかるものである。私の場合、スイスに着いたときには結婚まで3ヶ月以上の期間があったのでそのための滞在許可も、結婚の書類の申請と併せて取らねばならなかった。
あらかじめ、前回スイスに滞在していたときに、市役所にて結婚に際しての必要な書類の一覧表はもらっていた。だから、今回結婚を前提にこちらに来た時には戸籍謄本等の書類は持参していた。
スイス人とスイスで(間違いがないようにいうとカントン・チューリッヒ出身の人物とチューリッヒ市内で)結婚する際に”結婚歴のない日本人”が(もちろん出身国により用意する書類は違う)用意すべき書類は以下の通りである。
余談だけれど、市役所は分厚いマニュアルを持っていて、その中には相手がアメリカ人の場合からモロッコ人の場合から、インド人の場合までとほとんど全世界の国々の人が用意すべき書類の一覧表がびっしりと入っていた。
1;居住地の長(市長など)から発行されている出生に関する証明書(戸籍謄本)、発行から6ヶ月以上経っていないこと
2;未婚であることを証明する書類(戸籍謄本、または結婚具備証明書や結婚資格証明書)、発行から6ヶ月以上経っていないこと
未婚であることに関してはスイス国内で公証人などの前で確かに未婚であることを誓った宣誓書も添えなければならない、この宣誓書は発行から2ヶ月以上経っていないこと
3;居住地の長(市長など)から発行されている居住地に関する証明書(住民票)、発行から6ヶ月以上経っていないこと
4;国籍を証明するもの(パスポートなど)
以上の書類のうちドイツ語、フランス語、イタリア語、英語で書かれていないものがあれば公的にそれらのうちのいずれかの言語に訳されていなければならない。更に、スイスの在ベルン日本大使館か、在日本スイス大使館に於いて認証されなければならない。
それに対してスイス人が用意すべき書類は以下の通りである。
1;パスポートかIDカード
2;出身地から発行されたPersonenstandsausweis、発行から6ヶ月以上経っていないこと
こちらに着いて婚姻届の準備をするのと平行してまず、外国人警察に夫と出向いた。対応は非常にフレンドリー。おまけにJALのロゴの入ったボールペンを使っている。実際日本に何回か行ったことがあるとその男性は言った。早速、結婚まで3ヶ月以上ありそれまでの滞在許可を得ることが可能か聞いた。答えは可能。申請に必要な書類一覧表をもらった。結局この日以来現在まで、外国人警察に出向いたことは一度もなく全て郵送で手続きが出来た。後々、どうして結婚することになったのかとかの面接があるだろうと思っていた私はほっとしたのだが。
この滞在許可の申請には、滞在する本人より、その人物と住む人、この場合は私の夫の方がいろいろと書類を用意せねばならない。
申請の理由は、結婚準備、外国人(私)が3ヶ月以上スイスに滞在する、スイス人(夫)が1ヶ月以上外国人を滞在させる、となる。申請に必要なものは以下の通りである。
1;申請書(2人の詳細、申請理由の記入)
<Gesuch um Erteilung einer Aufenthaltsbewilligung>
2;当外国人に関する費用は全て当スイス人が支払うという宣誓書(公証人の証明が必要)
<Verpflichtung (amtlich beglaubigt von einem Notar)>
3;過去2年間における当スイス人の収入明細、及び滞りなく税金を支払っているという証明
<Steuerrechnung>
4;当スイス人が一度も何かの支払いを滞らせたことがない証明
<Betreibungsregisterauszug>
5;後々もらう市役所からの、結婚に関する書類受理の書類
<Verkuendgesuch mit Bestaetigung der kantonalen Aufsichtsbehoerde
(Direktion des Innern), dass die Eheschliessung moeglich ist>
以上まずは必要書類を書き上げたが、実際どのように進んでいったのかをその2で述べたいと思う。
14/04/00